文庫本で800ページを超える東野圭吾の長編ミステリ。

白夜行

最初は、「分厚い!こんなに読めるかなと、、」となっておりましたが、半分以上読んだところでようやく面白さが。ページ

をめくる手が止まらず!!(「半分以上読んで」というのは置いておきましょう。スロースターターなのです)

ではでは、章ごとにあらすじチェック!

※ここからは私の主観が多いに混じった内容紹介です。ネタバレ注意です※

第1章 始まり編

質屋の主人・桐原洋介が廃墟ビルで殺害された。

第一発見者はビルのダクト内を駆け回って遊んでいた小学3年生・菊池。

疑われたのは洋介の妻・弥生子と、質屋の店長・松浦勇、2人は特別な関係にあると同時に、洋介殺しに関わっているとみられていた。しかし、その犯行時刻、弥生子と松浦、そして弥生子の息子・亮司と3人でリビングでテレビを見ていたというアリバイがあった。

次に疑われたのが、洋介が殺される前に立ち寄っていた女・西本文代だった。しかし、西本にも完璧なアリバイが存在した。

またその次に疑われたのが、文代の恋人・寺崎忠夫だった。しかし忠夫はその後すぐに交通事故死する。その際に、殺された洋介が持っていたはずのダンヒルのライターが見つかった。それは洋介の最後の持ち物からは見つかっていなかったものである。しかし、それからはだれの指紋も検出されなかった。

その後、西本文代が自宅にてガス中毒にて死亡。発見者は、文代の娘・雪穂だった。

第2章 高校時代編 〜1回目のレイプ事件〜

秋吉雄一は近くの女子校に通う唐沢雪穂の写真をクラスの不良・牟田に売理、小遣い稼ぎをしていた。雄一が撮ったある写真に、同級生・菊池は興味を示した。その写真には同級生である桐原亮司の母・弥生子松浦勇が写っていた。菊池自身は桐原洋介殺しの発見者の家族として関わっていた。第一発見者が菊池の弟であり、それだけで疑いをかけられるなどしていた。

ある時、秋吉は牟田から、更なる雪穂の写真と藤村都子という女生徒の写真を求められていた。  

しかし、その藤村がある時襲われた。第一発見者は唐沢雪穂とその友人・川島江利子だった。唐沢は警察からの調査で、犯人に心当たりはないが、写真を撮ってくる不審者がいると警察に報告。雪穂はその人の中学や名前を把握していた。そして事件現場には、菊池のキーホルダーが落ちていた。キーホルダーが落ちていたことにより菊池に容疑がかけられるものの、菊池は映画を見に行っていたため、アリバイがあった。

被害を受けた藤村を、雪穂は献身的にサポート。元は雪穂を毛嫌いしており、悪口を吹聴していたりしていたが、今回の事件後、雪穂に従順になっていく。

第3章 高校時代編 〜売春パーティー〜

亮司の同級生・園村友彦村下。2人は、「女の話し相手をして時給3300円」の仕事を亮司に紹介される。そのパーティーの正体は売春パーティーだった。そこに女は3人。亮司はただ見ているだけで参加しない。3人のうちの1人・西口奈美江は、「自分には合わない」と先に帰ってしまった。しかし、忘れ物をしてしまい、パーティー会場であった亮司のマンションに侵入し、亮司に見つかってしまう。ただ、亮司が奈美江に言ったことは「面白い話がある。一口乗れへんか。」だった。

一方園村は、亮二にはパーティで会った女とプライベート関係を持たないよう注意されていたが、パーティで関係をもった花岡夕子と連絡を取り合っていた。ある時、ホテルで情事中に花岡が急死してしまう。園村は亮司に相談すると、亮司は事件をうまく工作し、園村に容疑がかからないようにした。2人と奈美江は「無限企画」という会社を立ち上げ、コンピュータプログラムの通信販売を始める。

第4章 大学時代編 ~サブマリン~

雪穂は親戚・唐沢礼子に引き取られ育てられていた。中道正晴は雪穂の家庭教師をする大学生だった。彼女に恋心を抱くようになるが、彼女の不審な行動や生い立ちから、彼女のことを調べるように。同時期、中道は大学で卒業研究として制作していたコンピューターゲーム「サブマリン」が盗作された可能性があると問題になっていた。酷似したゲームを売っていたのが「無限企画」だった。しかし、結局真相はわからなかった。

第5章 大学時代編 ~第2のレイプ事件~

雪穂と江利子はそのまま大学へ上がり、同じ学部へ進んだ。そして2人ともにダンスサークルに入ることに。

サークルの部長・篠塚 一成は江利子に興味を持ち始める。篠塚は交際していた倉橋香苗と別れ、江利子と交際を始める。しかし、江利子はレイプ未遂事件の被害者となる。その事件をきっかけに篠塚とも別れることに。その時期、倉橋が部費から25万を下ろしている事が分かった。十分に怪しいが、雪穂と江利子は警察の介入を望まず、捜査はされなかった。

第6章 大学時代 ~奈美江殺人事件~

桐原亮司と園村は、偽造カードに手を出していた。園村は大学に通い、そこで得た知識を亮司は学んでいた。

ある時、ヤクザ・榎本 宏が西口 奈美江を訪ねてきた。奈美江は、亮司の手伝いをしながら、普段は銀行員として働いていたが、榎本に唆され横領に手を染めていた。亮二は奈美江の逃走の手伝いをしていたが、潜伏先が榎本にバレ、結局奈美江は殺されてしまう。

第7章 社会人編 〜雪穂の婚約〜

雪穂は、サークルの副部長・高宮誠と婚約をしていた。しかし、高宮は職場の派遣社員・三沢千都留に特別な思いを抱えていた。結婚式前日に彼女に想いを伝え、彼女の気持ちを聞くことに。彼女の気持ち次第では、何もかもを捨てる覚悟だった。サークルの部長だった篠塚の力も借り、決行することに。彼女はその日、あるホテルに泊まるという話だった。高宮はそのホテルで彼女が現れるのを待っていたが、結局現れなかった。

第8章 社会人編 〜マリオ海賊版〜

無限企画に「マリオ海賊版」作成の依頼がかかる。あまりの危険さに亮司は仕事を断ることに。そこに松浦が亮司を訪ねてやってきた。質屋「きりはら」の元店長だった松浦が亮司の説得役としてやってきた。亮司は仕事を受けることにしたが、悪い予感はあたり海賊版の足がついてしまう。翌日の記事によると、ブローカーは松浦で間違いなく、その松浦は現在行方不明、流通ルートは暴力団が関わっているようだった。桐原の名前は出ていない。桐原はその後園村の前に現れなかった。

その代わりに刑事・笹垣が現れた。

第9章 社会人編 〜雪穂の結婚生活〜

高宮雪穂の結婚生活は始まっていた。しかし、雪穂が株を始めたり、仕事をすることを良いように思っていなかった。そんな時に2人で始められるゴルフ教室の説明会に行くことに。しかし、雪穂は急に仕事に入ってしまい、誠は苛立ちながらも1人で説明を受けることに。そこには三沢千都留がいた。ここから千都留との関係がスタートし、雪穂との関係は崩れていく。

第10章 社会人編 〜今枝探偵事務所〜

今枝直巳にメモリックスという名のソフトウェア開発会社のある製品について調べるよう依頼があった。その製品は東西電装のソフトが盗用されたと踏んで依頼されたものだった。調査を進める中で、秋吉雄一と言う男がその製品に関する情報を手土産にメモリックスに入ったという推論を立てた。秋吉を追っていると、秋吉は三沢千都留を見張っていた。今枝は三沢と高宮誠のことを知る。高宮は東西電装だった。しかし、進展のない調査に打ち切りの要請があり、そこで終わってしまった。

今枝はプライベートでゴルフクラブに行くと、高宮と三沢、そして篠塚に出会う。そこから、篠塚よりある調査依頼を受けることに。内容は「従兄弟の交際相手・雪穂の調査」だった。

第11章 社会人編 〜今枝探偵事務所2〜

今枝は、事務所の手伝いをしている菅原絵里と共に、雪穂のブティック店へ。その後絵里の家に盗聴器が仕掛けられた。狙いは自分かもしれないと今枝は思う。

笹垣という刑事が、今枝を訪ねてきた。ある事件を調査していて、唐沢雪穂を調べている探偵がいると知り訪ねてきたとのことだった。笹垣はマリオ海賊版の犯人を追っていると話した。雪穂には共生相手がいて、その相手が海賊版の犯人と踏んでいるよう。共生相手という写真には「秋吉雄一」が写っていた。今枝は、高宮に話を聞こうと高宮に連絡をするが、その直後に何者かに襲われる。

第12章 社会人編

薬剤師・栗原典子は、自宅近くに倒れている秋吉雄一を助ける。それがきっかけで2人の交際が始まる。

同時期、雪穂の養母がくも膜下出血で倒れてしまう。雪穂の交際相手・篠塚康晴はぢのyいうな結果になっても対応できるよう準備を始める。今枝に雪穂の調査依頼をしていた篠塚一成は、調査結果に関して今枝より報告がないことに焦りを感じていた。そんな時、笹垣が一成の前に現れ、今枝が行方不明であること、18年前の殺人事件の重要な鍵を雪穂が握っている可能性があることを話した。結局、雪穂の養母の容態は回復せず、亡くなってしまう。同じ時期、典子と雄一も大阪へ仕事に出ていた。

第13章 最終章

笹垣は桐原弥生子を訪ねた。あの日本当に3人でリビングにいたのか。明らかになる桐原洋介の幼女趣味。

桐原は西本文代目当てで尋ねていたのではなく、雪穂目当てで行っていたのでは。寺本も同じ趣味を持っていたのでは。もしそうであれば、少女売買、全ての辻褄が合う。

雪穂の新店舗オープン日、亮司が絶対に現れると踏んで笹垣が張り込みをすることに。

亮司は本当に現れたが、逃走・自殺という結果に。

雪穂は死んだ亮司の顔を見て「全然知らない人です。」と答えた